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社員が同じ方向を向いていないと感じる社長さんへ

「社員が同じ方向を向いていない」と感じることはありませんか?会社が順調に成長し、社員数が増えると、こうした現象は自然と起こりがちです。これは、決して社長の管理能力やマネジメントに問題があるわけではありません。むしろ、会社が新たな成長段階に差し掛かっている証拠と言えます。

 

組織の成長に伴う課題
社員数が少ない段階では、社長の言葉や行動がそのまま会社の方向性として伝わり、社員もそれに従って行動してくれるものです。しかし、規模が大きくなると、直接的なコミュニケーションが難しくなり、社員一人ひとりの考え方や行動にズレが生じ始めます。このズレが積み重なると、部署間や個人間での目標の不一致が生じ、最終的には会社全体の生産性や一体感に影響を与えてしまうことがあります。
こうした現象は、「社員が成長していないから」や「管理が甘いから」という理由では片付けられません。むしろ、組織の中で明確な基準や方向性が共有されていないことが、根本的な原因である場合がほとんどです。

 

基準を設けることの重要性
この課題を解決するためには、まず「どのような行動が望ましいのか」「何が良くない行動なのか」という基準を設けることが大切です。基準があることで、社員は自分の行動を振り返り、日々の業務の中で正しい選択をする指針を得ることができます。
例えば、「お客様に対してどのような姿勢で接するべきか」「チームでの意思決定をどう行うべきか」といった具体的な項目を基準化することが考えられます。これにより、社員は単なる業務の指示を待つのではなく、自ら考え、主体的に行動できるようになります。このプロセスは、組織の中に「自律性」を育むうえで非常に重要です。

 

基準を仕組み化する方法
次に、基準を単なる「方針」に終わらせないためには、それを「仕組み化」することが必要です。仕組み化とは、基準を業務プロセスや評価制度、日常的なコミュニケーションの中に組み込むことを指します。これにより、社員が日々その基準を意識して行動する仕組みを整えることができます。
例えば、以下のような取り組みが挙げられます。
• 定期的な評価とフィードバックの実施: 社員の行動が基準に沿っているかを確認し、改善が必要な点を具体的に伝える場を設ける。
• 基準を共有するワークショップの開催: 全社員で基準を学び、その背景や意図を理解する機会を作る。
• 成功事例の共有: 基準に基づいて成果を出した社員やチームの事例を紹介し、組織全体にポジティブな影響を与える。
こうした仕組みを取り入れることで、基準は単なる「理想論」ではなく、社員一人ひとりの日常業務に根付いたものとなります。

 

基準がもたらす組織の変化
基準を設け、それを仕組み化することで、会社にはどのような変化が起こるのでしょうか?一つの大きな変化は、「社長がいなくても組織が自律的に動くようになる」という点です。社員は基準に従って自ら考え、行動するため、社長が細部にまで介入する必要がなくなります。その結果、社長自身は新規事業の開拓や会社全体の戦略策定といった、本来集中すべき業務に時間を割けるようになります。
また、社員同士が共通の基準を持つことで、部署間の連携やチーム内での意思疎通がスムーズになり、組織全体の一体感が高まります。これにより、会社全体の生産性も向上し、さらなる成長が期待できます。

 

社員が同じ方向を向く組織づくりを始めましょう
社員が同じ方向を向くためには、明確な基準を作り、それを日常業務に組み込むことが鍵となります。このプロセスを実践することで、組織は次の成長段階へと進むことができます。社長がいなくても自律的に動き続ける強い組織を目指し、今こそ基準づくりを始めてみませんか?